水のトラブルというのは、火事やガス漏れなどと比べると比較的重大ではないことのように捉えられがちです。確かに水まわりのトラブルの多くは、火災などに比べると進行速度が遅く、また危険性という意味でも、すぐに命に関わる重大事故に繋がるかということも、よほどのことがない限り考えられないはずです。
しかしだからと言って、水のトラブルを軽んじることはできません。例えば及ぼす被害を考えた場合、火事同様、最悪の場合は住宅そのものを建て替えなくてはならなくなるケースだってあるのです。濡れたならば乾かせば良いと考える人もいますが、実際に水まわりトラブルによって被害を受けた家具や家電製品、衣類や装飾品についていうと、汚れは勿論、電子機器のダメージなど、ほぼ全損という状態になることがほとんどなのです。
しかしいっぽうで、水のトラブルというのは初期対応によって被害を最小限に食い止めることができる場合も多いといえます。これは逆に言えば、初期対応を間違うと、被害がどこまでも拡大する恐れがあるということにもなるので注意が必要です。
水のトラブルが起きてしまったなら、最初に行うべきことは発生場所の確認です。たとえば水漏れであれば、その水がいったいどこから漏れてきているのかを、出来るだけはやく、正確に把握する必要があるというわけです。もちろん、いまそこに溢れている水をタオルなどで拭き取る作業は同時に進みなければなりませんが、どこで漏れているのかもわからない水漏れに、永遠に対応することは不可能です。
こうして考えてみると、水のトラブルに対する処置は、プロに任せることが最良の選択です。わたしたちの多くは素人であり、どうすればその水のトラブルが解決できるのか、判断を下すことができないからです。たとえば勝手な判断を下し、適当な対応によってその場はたまたま何事もなく収まっていたとしても、それはやはり運が良かっただけなのですから。